この駅を過ぎれば

地下鉄が外へ出る

二度と逢わない覚悟が

少し迷いそうだから

いつもより笑って

おしゃべりなこの私

涙隠した心が

知れてしまいそうだから

だけど そんな

私に気づいたのね

発車のベルが鳴りだして

指をほどいた あなた

途中下車

させて下さい

サヨナラを見つめながら

ドアが閉まる

行きつけの喫茶店や

お互いの友達や

2人歩いた想い出

忘れるにはつらいけど

もっと似合いの人

いるはず

と父と母

そんな哀しみ残して

胸に飛び込めなかった

他人は 古い

タイプと 言うでしょうか

勇気がなくて

待てなくて

ごめんなさいね あなた

途中下車

させて下さい

いつの日か

縁があれば

めぐり逢える

動き出した

電車の窓を追えば

くちびる噛んで

うなずいて

軽く手を振る あなた

途中下車

させて下さい

最後まで

やさしすぎる

あなただった

途中下車

させて下さい

サヨナラを見つめながら

ドアが閉まる