時は流れ行くままに。

背を向けた影を、掘り起こす人々。

淀んだ、何千もの視線。

交差する歩道に、爪を立てて歩く。

きしむ鉄パイプの空を、時計台の上から眺めている。

黒い太陽。

地表の体温。

今夜は相当寒くなりそうだ。

砂漠のガイド、夢見るライオン、何にもないよ。

ああ。

今夜、君をさらって、この街を逃げ出そう。

今夜、君をさらって、新しい世界へ。

明日は、ここにはいない。

星屑、この世の果てで輝いた。

今夜僕は、空を飛べる。

地下より歯車をつないで、動力炉が燃える。

悲しい色で。

無人のヘリポートが夜へ、光を捧げる。

見えない力で。

僕は、時計台の上。

ステンドガラス越しに、世界を見てる。

黒い太陽。

地表の体温。

今夜は 相当寒くなりそうだ。

砂漠のガイド、夢見るライオン、何にもないよ。

ああ。

今夜、君をさらってこの街を逃げ出そう。

今夜、君をさらって、新しい世界へ。

明日は、ここにはいない。

星屑、この世の果てで輝いた。

今夜僕は、空を飛べる。