言葉一つ憶えて
また一つ理由が生まれて
伝った涙の真ん中も
憶えた言葉が埋めた
きっと無くした理由はもう
還らないから
錆び付いた記憶の隙間から
零れた僅かな叫びを
あなたは忘れてしまうの
明日を望む限り
続けた命の跡の
正しさを秤で比べて
その手が掲げた方を
帰り道に残した
その先であの日が待っている事も
わからないまま
すべてを初めに戻してよ
無くした記憶かたどって
涙が伝うその理由を
知らなかった君を抱いて
あなたが進んだその道は
最初から帰り道なんだよ
錆び付いた記憶を壊して
世界が生まれた場所へ